KBS京都で放送中の『京都浪漫~悠久の物語~』。
今回は、2023年12月10日(日)に放送された『京都八幡の歴史秘話~石清水八幡宮・松花堂庭園・神應寺・飛行神社~』から石清水八幡宮のエジソンとの繋がりや摂社をご紹介します。
発明王・エジソンとの繋がり
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京都府八幡市は、発明王・エジソンともゆかりの深い町です。
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石清水八幡宮の境内地には、『エジソン記念碑』も建てられています。
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エジソンと石清水八幡宮を結びつけたのは“竹”。1879年、炭化させた木綿糸をフィラメントに使っていた白熱電球をさらに長時間輝かせたいと研究していたエジソンは、フィラメントに最適な素材として日本の竹に注目しました。
日本中の竹を集めて研究したところ、男山周辺の竹が一番寿命が延びたと伝わっています。これが、石清水八幡宮にエジソンの記念碑が建てられた経緯です。
霊水「石清水」はパワースポットとしても有名
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石清水八幡宮へは、『石清水八幡宮参道ケーブル』を利用して、お参りに訪れることができます。また、表参道を歩いて登る人も少なくありませんが、いずれの場合も帰りは、裏参道を歩いて降りるのがおすすめです。

裏参道を下っていくと見えてくるのが『石清水社』です。男山の東斜面の中腹にある石清水八幡宮の摂社になります。
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向かって右の本殿と、正面の石清水井の上屋である神水舎ともに、華麗な彫刻や彩色で飾られています。
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御祭神は『天之御中主命(あめのみなかぬしのみこと)』です。石清水八幡宮の名前の由来となった霊水『石清水』が湧き出ており、これまで日照りのときにもかれず、厳しい冬にも凍らなかったことから参拝者に人気のパワースポットになっています。
※水を飲んだり持ち帰ることはできません。
松花堂昭乗が営んだ草庵「松花堂」跡
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石清水社から少し下って、表参道と合流する道に折れるとその先に『松花堂跡』の石碑が建っています。
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かつて石清水八幡宮は、神社であると同時に寺院でもありました。本殿では毎日読経が流れ、社僧(しゃそう)という僧侶が社務を取り仕切っていたそうです。江戸時代初期の石清水八幡宮の社僧の1人、松花堂昭乗が営んだ草庵『松花堂』と僧坊『泉坊』が建っていた場所です。
松花堂昭乗は、真言密教を究めた高僧であり、絵画や茶道に秀でた文化人でもあったそうです。
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一ノ鳥居のすぐ前には、『大西坊』と刻まれた灯籠があります。
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『坊』とはお寺のことで、かつて男山には48の坊があったとされ、『男山四十八坊』と呼ばれていました。

明治の廃仏毀釈でほとんどが取り壊されてしまいましたが、中には建物の一部が男山の麓に移築され、当時の面影を残すものもあるので、ぜひ足を運んでみてはいかがでしょうか。
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文/西門
【画像・参考】京都浪漫~悠久の物語~(第1・2週 日曜日 21:00~21:55/再放送 第3・4週 日曜日 21:00~21:55) – KBS京都
※この記事は、2023年12月10日(日)放送時点の情報です。